キハ54



 国鉄末期、民営化後経営困難が予想されるJR四国と九州と北海道に経営基盤整理のため、各停向きの気動車を作ることになった。四国にはこのキハ54がキハ32と共に投入され、現在高知に配置されている。車体はステンレス製で21mと大型。250馬力機関を二機搭載し、勾配でその力を発揮している。32と同じくドアは折り戸で、コスト削減のためにバス用部品や廃車発生品を使っている。座席はバケット式のロングシートを採用している。ワンマン対応。トイレなし。キハ58や同時期に入ったキハ32と併合できる。
 また、北海道向けの500番代もある。こちらは、ドアは普通の片開き戸で、座席はバケット式のセミクロスシートと急行仕様の転換クロスシート車がある。リクライニングシート改造車もある。2003年まで急行にも使われていた。現在も各停や、快速「北見」では特急「オホーツク」とほぼ同じ表定速度でその力を見せ付けている。


乗車感想
 500馬力をフルに発揮している感じでなかなか加速が良い。勾配でも力強く走り抜けていく。32と同様、廃車発生品を使っているためか、振動を感じる。座席が一人掛けを並べた感じなので、どうしても座る部分が決まってしまい、少々不便である。

諸元
最高速度95km/h
定員148
機関DMF13HS×2
出力250馬力 1900rpm
変速機TC-2A又はDF115A 変1・直1 手動
ブレーキDAD1 自動空気ブレーキ 機関ブレーキ付
製造初年1987年