樫迫隧道

 土佐市と須崎市の境、新名古屋トンネルの旧旧道に明治時代掘られたトンネルがある。紳士服店の看板が見えたなら、そこがトンネルへの道の分岐である。
 沿道に民家があるため廃道にはなっていない。
 途中で沢を渡るが、そのあたりから舗装が痛み始める。しかし、トンネルのすぐ前にも民家があるため、最低限の管理がなされている。
 下を見ると、新トンネルへ向かう現道が見える。
 探索したのはまだ残雪が残る頃だった。
 右手に民家が見えたなら、
 すぐに樫迫隧道が現れる。
 竣工したのは明治28年である。驚く事なかれ、かれこれ110年以上も現役に服しているのだ。
 内部は石積み+レンガ積み。そして、色々な道具が積まれている。住民が倉庫代わりに持ち込んだのだろう。
 須崎側坑口。
 右書きで樫迫隧道。
 
 須崎側の坑口からトンネル前広場を見る。こちら側にも民家がある。
 坑口の前の切通の壁には、面白い水抜き穴がある。どうやらカエルらしいのだが、口から水が出るようになっている。冬場行ったためか枯れていて水は出てなかった。
 須崎側の道を下り始める。
 道淵に堀越と刻まれた石柱を見つけた。値うちものだろうか。
 沿道では果物の栽培が盛んらしい。
 須崎側は未舗装だったのか、傷んだのか、ダートになっている。
 須崎側のほうが道が長いようだ。高低差もあるためゆるいヘアピンで高度を稼いでいる。
 トンネルの情報板が見える。現道は近い。
 大きな屈曲有りの標識のところへ出た。
 須崎側から来たら、自動車屋の看板を目指して入ればよい。左の奥には小さく新トンネルが見える。