土讃線大杉トンネル旧線 其の弐



廃橋
 これよりF氏と共にこの橋を渡る。
枕木こそ取り除かれているが、右の保線作業員用の歩道が、コンクリートの歩きやすい遊歩道のようになっている。非常に簡単に、苦労せずに対岸へ渡ることができる。

橋を渡る
 渡橋中のF氏。
手ぶらな上にポケット手でずいぶん余裕の表情である。
歩道のコンクリートはボルトで固定していたが、歩くと
「パコン パコン」
と鳴るので、
「おいおい、しっかり固定してないんかい」
と思った。そのため帰りがけ、橋桁の裏を覗き込むまで、コンクリ板はただ置いているだけと思っていた。

そのくせ最後はここを走って通過した。


 F氏に続き、自分も渡橋を開始する。
ところがカメラの予備電池を車に忘れ、とりに行っている間にF氏に引き離されてしまった。
待ってくれ! F氏ぃ〜


 追いかけつつも、写真は忘れない。
枕木こそないが、きれいな橋桁。
見ての通り、決して低い橋ではない。川の上流のため、でかい石がごろごろしている。

F氏 「静かに歩きよ。落ちたら命無いで」

(この時はまだコンクリ板をただ乗せているだけと思っていた)

大きな写真でどうぞ


 無事に対岸へ渡ると、きれいな線路跡が続いている。いくらかの植生を予想していたが、これでは拍子抜けである。


 振り返って撮影。
奥が大杉方面である。
ここは割と新しい物件であるが、結構木が飛び出している。


 路面はかなり歩きやすい。
なにやら草刈をしたような跡がある。



 相変わらず、何もない。いや、線路脇に組まれた法面は続いているが、もっとぐっと来るようなものが欲しい。


 ぐっと来るかどうか分からないが、意外なものを発見

えっ!?
民家? 人住んでんの? チャリがある。いいなぁ。 ←?
旧線を当て込んで住んでのであれば、なかなか粋な住人である。
実際そんなことは無いだろうが
草刈がされているのはここの住民の仕事のようである。


 線路跡らしく、ちゃんとカントがついている。
こんな所へ来ると機関士の真似をしたくなるF氏。
F 「DF50やき、右がマスコンか」
  「カタン コトン」
なんてことを言いながら機関士の真似を始める。なんだか楽しそうだ。
昭和最後の年生まれな私はDF50の現役時代なんて知らないし、是非多度津に保存中の1号機を見に行きたいのだが、行こうと思った年は台風でイベントが中止になってしまった。(涙


 対岸にMIZUNOが見える。旧国道はMIZUNOの前を、現道はMIZUNOの裏を通っている。


 民家を通り過ぎるといきなりこんな藪の中へ突入する。
突然藪に阻まれる線路跡。しかし我が家の裏山に比べればかわいいもんである。
いざ突入!!!





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