石原満俺軌道3

 森の中でも普通に軌道跡は続いており、石積みが森の中にひたすら続いている。
 だが基本的に打ち捨てられた状態なのでそこかしこが崩れている。
 気になるのは軌道に沿って水路のような人工的な地形があることだ。農業用水でも通していたのだろうか。
 荒れた路盤をしばらく歩くと、(その規模では)この区間唯一の谷がある。
 黒滝側には立派なコンクリート橋台が残る。
 それに対し繁藤側はおそらくこれ。この差はなんだろう。鉄砲水にでもやられて改修したのだろうか。穴内川の橋台もあながち間違いではなかったのかもしれない。
 近くで見ると結構立派だ。
 面白いのはコンクリート橋台が石垣を背負ったようなつくりになっていることだ。延長でもしたのだろうか。
 橋を過ぎると束の間だが、軌道が落ち着きを取り戻す。
 間伐が行われていたような跡もあり、現在でもたまに人が入ってくるようである。それらの人に軌道の存在を知る人はどのくらいいるのだろう。
 散らばる間伐材を乗り越えると、規模は小さいが谷川を跨ぐ築堤が現れる。
 現在でも暗渠は機能しており、小さな谷が築堤を潜り穴内川へ注いでる。
 築堤の目と鼻の先には掘割がある。高さは2メートルほどだが、上流にはこれよりはるかに深い大掘割がある。
 掘割を抜けるとすぐに森を出る。右側は果樹園だったのだろうか。等間隔に木が並んでいる。
 果樹園を出ると田んぼに出る。
 鉄道らしいゆるいカーブを描いている。
 田んぼを出ると再び森の中へ入るが、農道として使われているため、軽トラ一台分の広さがある。。
 なつかしい?缶発見のコーナー。カネボウのbelmieブランドのコーヒー。
 森の中を走る軌道。
 森を出ると目の前に穴内川ダムが現れる。この堰堤より積み込み場までの9割近くが水没してしまっている。
 追うことができるのはここまで。再び路盤が姿をあらわす積み込み場付近まで移動する。