土讃線大杉トンネル旧線 其の参

先ほどまでの道は住人により管理されているためか歩きやすかったが、民家を過ぎればたちまちこんな様子である。
雑草蔓延り、倒木ありと、歩けないことは無いものの非常にペースが落ちた。

F氏 「穴空いちゅうき気付けよ」
私 「?… わっ!」
ズボッ とはいかなかったが、非常に危なかった。非常に短い水路があった。
このまま踏み込んでいたら弁慶の泣き所をひどく痛めていたに違いない。
こういったものが度々あるので同業者の皆さんは気をつけて欲しい。
やれやれと思いつつ顔を上げると、そこには

ロ、ロックシェード+「おおっ」っとゆう感じの素振りを見せるF氏。

かなり大きい遺構だがすぐそばに近づくまで気付かなかった。興奮を抑えつつ接近。
なかなか綺麗だと思う。
一番手前の屋根がはがれている以外損傷は無い。ごみも殆どない。
静かに佇んでいる。
意外とコメントが思いつかない。感動したはずなのに。

ここからだとよく対岸の旧国道が見える。
MIZUNOの後ろにあるアンテナの立った建物。あの下に現国道32号線の大豊トンネルの高知側坑口があり、MIZUNOの正面には旧国道が通っている。


ここはモラルはいいらしいが、2、3個ゴミは落ちている。左は蛍光灯であるが、果たして、なぜこんな所にまで捨てに来たかは不明である。
右は、最近のコーヒーの缶。やはり、一年に何人かはここに来るようである。

ロックシェードを抜けるとすぐに現役線にぶつかる。
線路跡はここで終了である。
F氏がなにやら耳をすましている。
ゴーーーー
かすかに聞こえる。2000だ。
すかさず撮ったのがこの写真である。ススキ邪魔。

そこに落ちていたこんなもの。

これは運転規制区間始端を表す標識です。この標識があると、具体的に何をしなければならないかは不明(多分減速は確実)。効力が発生するのは、高知の場合、降雨時と思います。
もう一枚 左の写真
♪何が出るかな 何が出るかな♪
答えはカーソルを合わせて

徐行予告標識ですね。この先に45km/hの制限があることを意味します。
さらにもう一枚
鬱陶しくなってきたでしょうからクイズは止め。
で、これは汽笛吹鳴標識の臨時のやつである。
F氏と相談した結果、どうらや保線員が持ち運ぶのが面倒で置いているものと結論した。
Sマークは忘れ物かな?

回収されず、一本だけ裸でのこった枕木。
忘れられた枕木。

ここまでである。
右が新線の大杉トンネルである。ここまでに崩落の跡は見受けられなかったが高速化のためのルート変更だったのであろうか。度重なる土砂崩れにウンザリして新線を作ったのに、それ以来ぴたりと崩落が止んでしまったんだったら悲しい。
列車通過直後というのもあり、結構煙たかった。なお、列車というのは意外と静かに接近してくる。くれぐれも注意されたし。さっきもF氏が気付かなかったら肉の塊になっていたかもしれない。
新聞に「鉄道ファン 廃線探索に来てはねられる」
などと見出しの記事が載ると世間の目が厳しくなるので。

来るとき気付かなかったすぐそばの法面の施工年の日付。
1973-3

さあ、急がないとまだ予定が残っている。
しかし車まで帰るのしんどい。
以上
終
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