白髪林用軌道5

 写真の撮影情報を見ると、トンネルより13分歩いてた。手前の路盤はまたしても崩れているが、その先に片同門が現れた。トンネルの手前にも微妙な片同門があったが、これはより片同門らしい片同門だ。
 蜂の飛び回る季節でなくてよかった。
 少し行くと不法投棄された家電が転がっている。道路が近いのだろうか。
 なんだこりぁ。(田んぼである)
 路盤の一部は田んぼに変わってしまったようである。写真にも写っているが、おばあさんを捕まえて聞いてみた。わかりにくいのだが、右側が一段高くなっており、そこにレールが敷かれていたそうだ。なかなか達者なおばあさんで、トンネルのことも覚えていた。
 同じ場所から撮影。この谷にも橋が架かっていたそうだ。
 そして段々畑の間を走り抜ける。
 谷の橋台は崩れて残ってないが、築堤は半分ほど残っている。
 段々畑終了。
 「畑を境に状況が好転するといいな」なんて思ってみたが。
 「甘い」と言わんばかりに崩落していた。
 今までと違い、いかにも滑りそうな岩肌が待ち受けている。よく見ると、誰が置いていったのかロープが一本垂れており、もしかしなくてもこれを使えと言うことだ。だがよくすべる岩肌に足がかりはあまりなく、余計なものがたくさんついている自分には登ることはできなかった。ここはいったん段々畑まで戻り、県道から再び這い上がれそうな場所を探す。
 段々畑から降りるとこんな所。
 唐越しと書かれた看板が立つ所に山道を見つけたので入ってみる。
 程なく軌道を捉えた。先ほどあきらめたロープの谷である。橋台が残っているため桟橋になっていたようである。
 電柱と思われる木の棒が埋まっていた。最初は枯れ木かと思ったが、製材しているように見えるし、蹴飛ばしてもびくともしなかった。
 岩山もこの規模だと掘割にしたようだ。
 掘割を抜けると再び視界が開ける。県道とは依然大きな高低差がある。
 そして森に入って左カーブを抜けると
 そこには巨大な橋台が。